せどりの確定申告|副業の利益20万からのやり方と書き方

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せどりの確定申告|副業の利益20万からのやり方と書き方

せどりで利益が出始めた方が直面するのが、せどりの確定申告に関する悩みです。
特に副業で取り組む場合、年間の利益が20万円を超えると申告が必要になります。
この記事では、確定申告が必要になる具体的なケースから、経費にできる項目、青色・白色申告の選び方まで、せどりの確定申告のやり方と書き方を網羅的に解説します。

  1. あなたはどっち?せどりの確定申告が必要になる2つのケース
    1. 【副業の場合】年間の所得が20万円を超えたら申告が必要
    2. 【本業の場合】年間の所得が48万円を超えたら申告が必要
    3. 注意!不用品の販売は原則非課税だが事業目的は課税対象
  2. せどりの確定申告、青色申告と白色申告はどっちを選ぶべき?
    1. 初心者向け!白色申告のメリットと簡単な手続き
    2. 最大65万円控除!青色申告の節税メリットと条件
  3. これは経費にできる!せどりの経費に計上できる項目一覧
    1. 商品の仕入れ費用や振込手数料
    2. 梱包材や段ボールなどの消耗品費
    3. Amazonや楽天などの販売手数料
    4. リサーチツールの利用料や情報商材の購入費
    5. 自宅兼事務所の家賃や光熱費(家事按分)
  4. 売れ残りは経費にならない?棚卸資産(在庫)の正しい計算方法
  5. 【5ステップで解説】せどりの確定申告の具体的なやり方と流れ
    1. ステップ1:日々の取引を記録するための帳簿付け
    2. ステップ2:申告に必要な書類を準備する
    3. ステップ3:確定申告書を作成する
    4. ステップ4:完成した申告書を税務署に提出する
    5. ステップ5:所得税を納付する(または還付を受ける)
  6. 「申告しなくてもバレない」は嘘!税務署に無申告がバレる理由
    1. 銀行口座の入出金履歴から発覚する
    2. 販売プラットフォームへの税務調査(反面調査)で特定される
  7. 確定申告しないとどうなる?重いペナルティ(追徴課税)を解説
    1. 本来の税金に上乗せされる「無申告加算税」
    2. 納付が遅れた日数分かかる「延滞税」
  8. 面倒な確定申告を効率化する2つの方法
    1. 会計ソフトを使って入力作業を自動化する
    2. せどりに詳しい税理士に依頼して丸投げする
  9. せどりの確定申告に関するよくある質問
    1. せどりを始めたら開業届はすぐに提出すべき?
    2. 年間所得が赤字になった場合も確定申告は必要?
    3. 確定申告にあたって古物商許可証は必須ですか?
  10. まとめ

あなたはどっち?せどりの確定申告が必要になる2つのケース

せどりで確定申告が必要になるかどうかは、事業の形態(副業か本業か)と、それによって得られた年間の所得金額によって決まります。
所得とは、売上から経費を差し引いた利益のことです。
自分がどちらのケースに当てはまるかを確認し、申告義務の有無を正しく判断することが最初のステップです。

【副業の場合】年間の所得が20万円を超えたら申告が必要

会社員やサラリーマン、パートをしている主婦など、給与所得がある方が副業でせどりを行う場合、年間の所得が20万円を超えると確定申告が必要です。
この場合の所得は「雑所得」に分類されます。
なお、専業主婦の方など扶養に入っている場合は、所得が48万円を超えると扶養から外れる可能性があるため、金額に注意が必要です。

【本業の場合】年間の所得が48万円を超えたら申告が必要

せどりを本業として行う個人事業主の場合、年間の所得が基礎控除額である48万円を超えると確定申告の義務が生じます。
事業として本格的に取り組んでいる場合は、所得が48万円以下であっても、青色申告の特典を受けるために開業届を提出し、確定申告を行うケースが一般的です。

【あわせて読みたい:申告の基準編】

せどりを含め、いくらから申告が必要になるのか判断基準を解説しています。

確定申告はいくらから必要?副業・個人事業主の基準を解説

注意!不用品の販売は原則非課税だが事業目的は課税対象

メルカリなどで自分の不用品を売却して得た利益は「生活用動産の譲渡」とみなされ、原則として課税対象外です。
しかし、利益を得る目的で商品を仕入れて継続的に販売する「せどり」は事業活動と判断され、課税対象となります。
不用品の売却のつもりが、実態として事業とみなされると申告漏れを指摘される可能性があるので注意しましょう。

せどりの確定申告、青色申告と白色申告はどっちを選ぶべき?

確定申告には「青色申告」と「白色申告」の2種類が存在します。
青色申告は節税メリットが大きい反面、手続きが複雑です。
一方、白色申告は手続きが簡単ですが、節税効果は限定的です。

それぞれの特徴を理解し、自分の事業規模や手間をかけられる時間などを考慮して、どちらで申告するかを選択することが重要になります。

初心者向け!白色申告のメリットと簡単な手続き

白色申告の最大のメリットは、事前の申請が不要で、手続きが簡単な点です。
帳簿付けも単式簿記という簡易な方法でよく、確定申告時には「収支内訳書」を提出します。

せどりを始めたばかりで利益が少ない方や、帳簿付けに時間をかけたくない初心者の方には、白色申告が適しています。
ただし、青色申告のような特別な節税メリットはありません。

最大65万円控除!青色申告の節税メリットと条件

青色申告の最大のメリットは、最大65万円の特別控除を受けられる点です。
この控除を受けるには、複式簿記での記帳とe-Taxによる電子申告などの条件を満たす必要があります。
他にも、赤字を3年間繰り越せる、家族への給与を経費にできるなどの特典があり、節税効果が非常に高いです。

青色申告を行うには、事前に税務署へ「開業届」と「青色申告承認申請書」の提出が必須です。

これは経費にできる!せどりの経費に計上できる項目一覧

せどりの所得は「売上-経費」で計算されるため、経費にできる項目を漏れなく計上することが節税の鍵となります。
事業に関連する支出は経費として認められますが、どの支出がどの勘定科目に該当するのかを正しく理解しておくことが大切です。
ここでは、せどりで経費に計上できる代表的な項目を紹介します。

商品の仕入れ費用や振込手数料

せどりの経費として最も大きな割合を占めるのが、販売する商品の仕入れ費用です。
商品の購入代金そのものが経費となり、勘定科目は「仕入高」として計上します。
仕入れの際に支払った送料や、銀行振込で支払った際の振込手数料も仕入れ値に含めるか、「支払手数料」として経費に計上できます。

領収書やレシートは必ず保管しておきましょう。

梱包材や段ボールなどの消耗品費

商品を発送する際に使用する段ボール、ガムテープ、緩衝材、OPP袋などは「消耗品費」として経費に計上できます。
プリンターのインク代や、納品書を印刷するためのコピー用紙なども同様です。

少額なものでも、年間で見ると大きな金額になるため、購入時のレシートを忘れずに保管し、きちんと記録することが重要です。

Amazonや楽天などの販売手数料

Amazonや楽天市場、Yahoo!ショッピングなどのプラットフォームを利用して商品を販売する場合、売上に応じて発生する販売手数料も経費になります。
この手数料は「支払手数料」という勘定科目で処理します。
また、仕入れの際に楽天ポイントなどのポイントを利用した場合、会計上は値引きとして扱われるのが一般的です。

ポイント利用分を売上から差し引いて計上します。

リサーチツールの利用料や情報商材の購入費

利益の出る商品を見つけるために利用するリサーチツールの月額料金や、せどりの知識を深めるために購入した書籍・情報商材の費用も経費として計上できます。
ツールの利用料は「通信費」や「支払手数料」、書籍代などは「新聞図書費」といった勘定科目で処理します。
事業を効率化し、売上を伸ばすための投資は経費として認められます。

自宅兼事務所の家賃や光熱費(家事按分)

自宅を事務所としてせどり作業を行っている場合、家賃や水道光熱費、インターネットの通信費などの一部を経費にできます。
これを「家事按分」と呼びます。
例えば、家賃10万円の家のうち、作業スペースが全体の20%を占める場合、2万円を経費として計上することが可能です。

事業で使用している割合を合理的に説明できる基準で計算します。

売れ残りは経費にならない?棚卸資産(在庫)の正しい計算方法

せどりの経費計算で特に注意が必要なのが、年末に残った在庫(棚卸資産)の扱いです。
仕入れた商品がその年のうちにすべて売れれば問題ありませんが、売れ残った在庫の仕入れ費用は、その年の経費には計上できません。
正しい所得を計算するためには、期末に在庫の数を数え、仕入れ値をもとに棚卸資産の金額を算出する「棚卸」という作業が必要です。

売上原価は「期首在庫+今年の仕入高-期末在庫」という計算式で算出します。

【5ステップで解説】せどりの確定申告の具体的なやり方と流れ

確定申告と聞くと難しく感じるかもしれませんが、手順を一つずつ理解すれば、自分でも行うことが可能です。
日々の取引の記録から始まり、書類の準備、申告書の作成、提出、納税まで、全体の流れを把握することが大切です。
ここでは、せどりの確定申告を完了させるための具体的な方法を5つのステップに分けて解説します。

【あわせて読みたい:やり方解説編】

申告の流れについて、さらに詳しい全体像を5ステップでまとめています。

確定申告のやり方を初心者向けに解説【5ステップで完了】

ステップ1:日々の取引を記録するための帳簿付け

確定申告の基本は、日々の売上や経費を正確に記録する帳簿付けです。
いつ、どこで、何を、いくらで仕入れたか、そしていくらで売れたかを記録します。
会計ソフトを利用すると、銀行口座やクレジットカードと連携して取引を自動で仕訳できるため効率的です。

手作業で行う場合は、エクセルなどで管理表を作成する方法もありますが、青色申告の複式簿記に対応するのは難易度が高いです。

ステップ2:申告に必要な書類を準備する

確定申告書を作成するためには、帳簿の他に取引の証拠となる書類が必要です。仕入れ時のレシートや領収書、経費の支払いを証明するクレジットカードの明細、銀行の通帳などが該当します。これらの必要書類は、税務調査が入った際に提示を求められることもあるため、法律で定められた期間保管しておく必要があります。具体的には、白色申告の場合、帳簿は7年間、書類は5年間保存する必要があります。青色申告の場合、帳簿は原則7年間、書類は5年間または7年間保存する必要があります。現金預金取引等関係書類は、前々年分の事業所得および不動産所得の金額が300万円以下の場合は5年間となります。消費税の仕入税額控除を受けている場合は、申告方法にかかわらず仕入れに関する書類を7年間保管する必要があります。

ステップ3:確定申告書を作成する

帳簿と必要書類が揃ったら、それらの情報をもとに確定申告書を作成します。
国税庁のウェブサイト「確定申告書等作成コーナー」を利用すれば、画面の案内に従って入力するだけで、税額が自動計算され、自分で申告書を書くことができます。

会計ソフトを利用している場合は、ソフトの機能で確定申告書を自動で作成できるため、作業時間を大幅に短縮できます。

ステップ4:完成した申告書を税務署に提出する

作成した確定申告書は、原則として翌年の2月16日から3月15日までの間に、管轄の税務署へ提出します。
提出方法には、マイナンバーカードを利用してインターネット経由で提出する「e-Tax」、郵送で提出する方法、税務署の窓口へ直接持参する方法の3つがあります。
e-Taxを利用すると、青色申告特別控除が最大額になるなどのメリットがあります。

ステップ5:所得税を納付する(または還付を受ける)

確定申告書を提出後、算出された所得税を納付します。
納税の期限も申告期限と同じ3月15日です。
納付方法は、指定した口座から自動で引き落とされる振替納税、クレジットカード納付、コンビニ納付、金融機関や税務署の窓口での現金納付などがあります。

逆に、源泉徴収などで税金を払い過ぎていた場合は、還付金が指定の口座に振り込まれます。
また、所得税の確定申告を行うと、その情報が自治体に送られ、住民税の金額が決定されます。

「申告しなくてもバレない」は嘘!税務署に無申告がバレる理由

少額の利益だから申告しなくてもバレないだろうと考えるのは非常に危険です。
税務署は、個人のお金の流れを様々な方法で把握する権限とノウハウを持っています。

インターネットを介した取引が主流のせどりは、むしろ取引の記録が残りやすく、無申告がばれる可能性は高いと言えます。
安易な考えで申告を怠ると、後に重いペナルティが課されることになります。

銀行口座の入出金履歴から発覚する

税務署は、税務調査において銀行に口座情報の照会を行う権限を持っています。

個人名義の口座であっても、継続的に不自然な入金が繰り返されていれば、事業による収入ではないかと疑われるきっかけになります。

特に、せどりの売上入金は定期的に行われるため、税務署に把握されやすい取引の一つです。

販売プラットフォームへの税務調査(反面調査)で特定される

税務署は、Amazonや楽天、メルカリといったプラットフォームを運営する会社に対して、税務調査を行うことがあります。
これを「反面調査」と呼びます。

その調査の過程で、プラットフォーム側は税務署の求めに応じて、個人の売上データなどの情報を提供します。
これにより、個人が誰で、いくらの売上があったのかが正確に把握され、無申告が発覚します。

確定申告しないとどうなる?重いペナルティ(追徴課税)を解説

もし確定申告をしないまま放置し、税務署から無申告を指摘された場合、本来納めるべきだった税金に加えて、ペナルティとしての税金(追徴課税)が課せられます。
無申告や申告内容の誤りは、意図的でなくても重い罰則の対象となるため、確定申告は必ず期限内に正しく行う必要があります。
してない場合は、自主的に期限後申告をすることでペナルティが軽減されることもあります。

本来の税金に上乗せされる「無申告加算税」

期限内に確定申告をしなかった場合に課されるのが「無申告加算税」です。税率は、納付すべき税額のうち50万円までの部分は15%、50万円を超え300万円までの部分は20%、300万円を超える部分は30%と定められています。

ただし、税務調査を受ける前に自主的に申告した場合は、税率が5%に軽減されます。意図的な所得隠しなど、悪質と判断された場合は、無申告加算税に代わって、より重い「重加算税」が課されることもあり、この場合の税率は40%です。

納付が遅れた日数分かかる「延滞税」

延滞税は、定められた期限(法定納期限)までに税金を納付しなかった場合に課される、利息に相当するペナルティです。
納期限の翌日から実際に納付した日までの日数に応じて、自動的に計算されます。
税率は年によって変動しますが、納付が遅れれば遅れるほど金額は増えていくため、申告と納税は速やかに行わなければなりません。

面倒な確定申告を効率化する2つの方法

せどりの確定申告は、日々の取引記録や経費の計算など、多くの手間と時間がかかります。
特に事業規模が大きくなるほど、その作業は煩雑になります。

しかし、便利なツールや専門家の力を借りることで、これらの面倒な作業を大幅に効率化することが可能です。
ここでは、代表的な2つの方法を紹介します。

会計ソフトを使って入力作業を自動化する

確定申告を効率化する最も一般的な方法は、会計ソフトやクラウド会計アプリを導入することです。
銀行口座やクレジットカード、Amazonなどの販売サイトと連携させることで、取引データを自動で取り込み、AIが勘定科目を推測して仕訳作業を自動化してくれます。

これにより、日々の帳簿付けの手間が大幅に削減され、申告書の作成までスムーズに行えます。

せどりに詳しい税理士に依頼して丸投げする

帳簿付けから申告書の作成・提出まで、確定申告に関するすべての作業を専門家である税理士に依頼する方法もあります。
費用はかかりますが、面倒な作業から解放され、せどりの本業に集中できるという大きなメリットがあります。

また、税務のプロとして適切な節税アドバイスを受けられるため、結果的に費用以上の効果を得られる可能性もあります。
せどりの取引形態に理解のある税理士を選ぶことが重要です。

せどりの確定申告に関するよくある質問

ここでは、せどりの確定申告に関して初心者の方が抱きがちな疑問について、Q&A形式で解説します。
例えば、開業届の提出タイミングや、赤字の場合の申告の必要性など、具体的なケースを想定した質問に回答します。

せどりを始めたら開業届はすぐに提出すべき?

青色申告で最大65万円の控除を受けたい場合は、開業届の提出が必須です。
事業開始から1ヶ月以内に提出することが推奨されます。
白色申告の場合は提出義務はありませんが、事業用の銀行口座を開設する際などに提出を求められることがあるため、事業として継続する意思があるなら早めに提出しておくとスムーズです。

【あわせて読みたい:個人事業主ガイド編】

せどりで開業届を出す際のメリットや、個人事業主の申告方法を解説。

個人事業主の確定申告完全ガイド

年間所得が赤字になった場合も確定申告は必要?

白色申告で所得が赤字の場合は、確定申告の義務はなく、不要です。
しかし、青色申告であれば、その年の赤字を翌年以降3年間にわたって繰り越し、将来の黒字と相殺して節税できるため、申告するメリットが大きいです。
副業の場合、給与所得と損益通算して所得税の還付を受けられる可能性もあります。

確定申告にあたって古物商許可証は必須ですか?

中古品を仕入れて販売する「古物せどり」を行う場合、古物営業法に基づき古物商許可証の取得が必須です。
これは確定申告の要否とは別の法律上の義務であり、無許可での営業は罰則の対象となります。

新品のみを扱うせどりであれば不要ですが、中古品を一つでも扱うなら必ず取得しましょう。

まとめ

せどりで利益を得た場合、所得額に応じて確定申告が必要です。
副業であれば年間所得20万円、本業であれば48万円が申告の目安となります。

申告には簡単な白色申告と節税効果の高い青色申告があり、事業規模に応じて選択します。
商品の仕入れ費用や販売手数料、リサーチツールの利用料などを経費として正確に計上することが節税につながります。

無申告はペナルティのリスクがあるため、会計ソフトなどを活用し、必ず「2027年の期限と注意点」などを確認して正しい申告を行いましょう。

この記事の執筆者
武信 隼人
武信 隼人
税理士事務所CUBE 代表税理士 / タクバツ監修

個人事業主・フリーランスの確定申告、無申告、税務調査対応に強みを持つ税理士。これまで多くの税務相談・申告対応を行ってきた実務経験をもとに、タクバツの記事監修を担当しています。専門性だけでなく、わかりやすさと安心感のある情報発信を大切にしています。

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